2024.05.29 イベント
6月度の月例会は「法務が知っておくべきサイバーリスクとその実務対応」がテーマです。
昨今サイバーリスクが急激に高まっており、なかでもランサムウェア攻撃は事業継続に支障をもたらすという点で深刻なリスクとなります。実際、数か月間に渡り通常診療ができなくなってしまった病院の事例、自社への攻撃により自動車会社の14工場28ラインが停止してしまった部品メーカーの事例、全米最大のパイプラインネットワークが停止し市民生活にパニックを引き起こした米国パイプライン会社の事例など、背筋の凍るようなサイバー攻撃の報道は事欠かないほどです。
他方で、サイバーセキュリティはIT部門の聖域という先入観もぬぐえず、被害にあったときの経営判断に際して法務はどうアドバイスができるのか?など、事前にシミュレーションしておきたいことが「宿題」となっている会員もいらっしゃるのではないでしょうか。
本セミナーでは、サイバーセキュリティ法務に特化した法律事務所を設立された山岡弁護士に、前半ではサイバーリスクの具体例を、後半ではサイバーセキュリティに関する法務上の論点を取り上げていただきます。奮ってご参加ください。
サイバーセキュリティは技術的な要素が中心となるため、情報システム部門やセキュリティ部門といった技術部門の役割という印象が強いと思われますが、法務の役割も増えています。その一例を挙げますと、サイバー攻撃によって事業が止まると取引先への履行が遅滞します。契約責任を回避するためには不可抗力条項に「サイバー攻撃」を追記することが一案ですが、皆様は契約書を確認する際にこの視点はお持ちでしたでしょうか。サイバー攻撃が深刻なリスクであるがゆえに、法規制が強化され、また取引先との契約問題にも関係する問題となってきています。
法務としてサイバーセキュリティについての知識を身に着けることで、企業が直面するサイバーリスクに備えることができます。加えて、私自身が経験してきたことですが、技術部門とのコミュニケーションが円滑になったり、法務にサイバーセキュリティという専門性を掛け合わせることでキャリアアップにつながる可能性も秘めています。
ハッキングの実演やダークウェブ調査のデモなどを織り交ぜながら、サイバーリスクを具体的にお伝えいたしますので、サイバーセキュリティに関心をもつきっかけとしていただけますと幸いです。
【講師ご略歴】
山岡 裕明 弁護士(八雲法律事務所*)
*サイバーセキュリティ法務に特化した法律事務所
University of California, Berkeley, School of Information修了(Master of Information and Cybersecurity(修士))。内閣サイバーセキュリティセンター(NISC) タスクフォース構成員(2019~2020年、2021~2022)、総務省・経産省・警察庁・ NISC「サイバー攻撃被害に係る情報の共有・公表ガイダンス検討会」検討委員(2022)。情報セキュリティ文化賞(2024年)。企業のサイバーセキュリティ支援を専門とする。主な著書として『実務解説 サイバーセキュリティ法』(中央経済社、2023年)
日時 | 2024年6月25日(火) 16:00~18:00 |
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場所 | ZOOMミーティング |
テーマ | 「法務が知っておくべきサイバーリスクとその実務対応」 |
講師 | 山岡 裕明 弁護士(八雲法律事務所*) *サイバーセキュリティ法務に特化した法律事務所 |
お申し込みは終了しました。
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