2021.03.24 イベント
2021年4月の月例会は、講師に向 宣明弁護士(桃尾・松尾・難波法律事務所)をお招きし、昨年12月25日に施行された令和元年改正独占禁止法についてお話し頂きます。
改正独占禁止法に伴い、企業は、有事の際に迅速かつ主体的、能動的に対応することが求められます。他方で、改正法施行後約半年が経過しますが、具体的な実務対応は未だ確立されておらず、正解がない中で準備が十分か否か自信を持てない企業もあるようです。この機会に今回の改正に携わった向弁護士に、改正の背景や制度趣旨を踏まえ、有事に備えて準備すべき事項や立入調査の際の留意事項を整理いただき、社内体制の構築や整備のヒントを改めて提供していただきます。また、向弁護士のご経験から、国際カルテルへの対応、英米法の弁護士秘匿特権との相違を踏まえた対策など、国際的視点からの企業対応もご紹介いただきます。
独占禁止法違反のリスクが高い事業を行っていない会員企業の方も、法律違反の問題が顕在化した場合の企業対応について知見を深められる内容になっています。
<講師 向宣明弁護士より>
当日のお話は、時間的な制約もあり、独占禁止法(違反の嫌疑)についての有事対応が中心になると思いますが、その内容には、他の法分野に関する有事対応にも共通する部分があります。また独占禁止法は、総じて「国境の垣根が低」く、ある行為が同時に複数の国・地域の独占禁止法あるいは競争法(海外ではこのような呼ばれ方をすることがあります)に抵触するという問題が生じやすいと言われます。今回の法制度改正は、海外の主要な法制度に倣って設計された部分もありますので、そのポイントを押さえることは、国際的な有事対応への備えを整えるということにもつながります。海外では、当局の調査に応じるという受動的な姿勢よりも、積極的に自主的な社内調査を進めて能動的に当局に働きかけていくという姿勢が求められます。そして、そういった主体性を発揮して頂けるようにするための社内の体制の構築や整備は、各社各様にならざるを得ない面があります。
今回のお話では、以上のような視点を踏まえながら、令和元年の法制度改正を素材として、より適切な有事対応というものをご検討頂くための材料をご提供できればと思っております。
<INCAアカデミーご参加の皆様へ(INCAアカデミー担当者より)>
7月のINCAアカデミーで予定している「競争法の実務」と向弁護士による4月の月例会は内容を連動する予定です。
時間の許す限りご参加いただけますよう、お願いいたします。
4月の月例会と連動することにより、より立体的に独占禁止法(競争法)を理解できるようにすることを目的といたします。
日時 | 2021年4月22日(木)16:00~18:00 |
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場所 | オンライン会議システムZOOM
参加方法 【スマートフォンの場合】 【PC, スマートフォンとも参加が難しい場合】 |
テーマ | 「独占禁止法改正法施行に伴う企業の対応について」 |
講 師 | 向 宣明弁護士(桃尾・松尾・難波法律事務所・第一東京弁護士会) 【ご略歴】 1994年東京大学法学部卒業。 1996年弁護士登録(桃尾・松尾・難波法律事務所/第一東京弁護士会)。 2000年コーネル大学ロースクール(LL.M.)修了。 2001年ニューヨーク州弁護士登録。 2004年桃尾・松尾・難波法律事務所パートナー。 2009年弁理士登録。 2011年立命館大学法科大学院講師(独占禁止法)。 2019年競争法フォーラム常務理事・事務局長。 2020年9月 日本弁護士連合会司法制度調査会・商事経済部会副部会長として独占禁止法関連を担当。 |
お申し込みは終了しました。
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